ニュージーランドでタラナキ山に登る

タラナキ山頂 アウトドア
タラナキ山頂から

タラナキ山登山記録

ニュージーランドの北島にそびえるタラナキ山(Mount Taranaki)。その完璧な円錐形の美しさから「ニュージーランドの富士山」とも呼ばれるこの山。頂上へ行くまでの道のりは、かなり険しいものでした。この行程はタラナキ山を無事に登り、体の早期回復にも重点を置いてビジターセンターに2泊した筆者の記録です。

前日キャンプハウスで宿泊

登山前日は、イースト・エグモント・ビジターセンター近くのキャンプハウスに宿泊しました。自炊できる施設があるため、スーパーマーケットで食材を購入して好きな夕飯を作ることができます。天気が良ければ遠くにルアぺフ(Mt. Ruapehu)が望めます。夜は静寂に包まれ、星空も楽しめます。早朝の出発に備え、しっかりと休息を取れるのもポイント。翌朝は6時に起床し、軽い朝食をとって準備を整え、7時半に出発しました。

登山データ

  • 標高:2,518m
  • 登山ルート:マウンガトカイ(Maunga Taranaki)経由のサミット・ルート *前日にビジターセンターに行き、不安なことがあったら質問しておきましょう。Department of Conservationのサイトも要チェックです。https://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/places-to-go/taranaki/places/egmont-national-park/things-to-do/tracks/taranaki-maunga-summit-climb/
  • 登山時間:往復約8~10時間*人によっては登りで6時間かかることも。
  • 天候:早朝は山が見えないくらい霧があったが、日が昇るうちに次第に晴れ。 天気はNiwa WeatherのNational Parksのページから山頂の天候をチェック https://weather.niwa.co.nz/parks
  • 山頂の気温:最高気温10度、最低気温-1度、東からの風平均8km/h、最大風速40km/h
  • キャンプハウスに置いていくもの:寝袋、食料等日帰り登山に必要無いもの。

いざ登山開始!

登山口はキャンプハウスの隣に位置しています。朝7時半頃に出発し、最初は森林地帯をペース良く進みます。鳥のさえずりが心地よく、朝の空気がひんやりとして登りやすいです。そこから電波塔までのかなり長く急な坂(荒舗装された道)を歩くことになるため、ウォーキングポールを使い始めることをお勧めします。

森林限界を通り越した後に電波塔に到着します。そこで最後のトイレに立ち寄ります。*トイレットペーパーは必ず持参しましょう。

森林を抜けると、岩場が増え始めます。タラナキ山は活火山なので、黒っぽい岩や砂が目立つのが特徴的。標高が上がるにつれて道が急になり、滑りやすいガレ場に。ここからは慎重に足を運びながら登っていきます。砂礫が始まる前には、急な階段が続いていきます。

山頂まで

標高2,000mを超えると「スクリー」と呼ばれる砂礫の急登が待っています。ここは登るたびに足がずり落ちる難関ポイント。ウォーキングポールがあれば効率よく登れます。

砂礫が終わり、Lizardというゴツゴツした岩場を登っていきます。ここでは両手が必要なため、ウォーキングポールを収納します。手を使ってよじ登るため手袋はあった方が良いです。砂礫よりも効率良く進むことができます。

最後の岩場を登り切ったと思ったら、山頂付近の残雪しているエリアに到着します。ここから最後のプッシュで不安定な坂を登っていきます。天気が良ければ山頂からは360度の絶景が広がり、遠くには海も見渡せます。夏でも山頂は風も強く非常に寒いので防寒対策が必須です。

長い砂礫ゾーン。登りも下りもここが一番つらい。
残雪エリアあともう少しで山頂
山頂より 

下山の難しさ

登りよりも苦戦したのが下山。特にスクリーの部分は、足を取られやすくバランスを崩しやすいので注意が必要でした。何度か滑りながらも無事に下山完了。

登山後の回復

タラナキ山は急登やスクリーの下りが続くため、登山後の疲労は想像以上。通常の登山よりも回復に時間がかかり、筋肉痛が長引くこともあります。特に太ももやふくらはぎへの負担が大きく、登山から2週間経っても足がつることがあるほど。しっかりとストレッチやケアを行い、無理せず回復期間を設けることが大切です。

持ち物リスト

まとめ

タラナキ山は美しいだけでなく、登りごたえのある山でした。スクリーの急登やガレ場の難しさはありますが、登った達成感と山頂からの絶景はそれ以上の価値ありです。ニュージーランドで本格的な登山を楽しみたい人にはぜひおすすめしたい山ですが、事前に低山等でのトレーニングは絶対にしましょう。

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